やわらかローカル工学徒日誌

主にCiv5とDota2、たまに工学の記事を書きます。ストラテジー:Civ5創造主、Dota2 Archon。工学:修士。

Civ5 社会制度の取り方

Wikiにまとめがあるのだけれど、「どの社会制度が強い」というまとめページが意外とないので作った中級者向けのまとめ。

Civ6の製作スタッフが「Civ5ではどんなシチュエーションでも○○を取得するのが強い、というセオリーが出来てしまってよろしくなかった」とどこかに書いていた気がする。

強い制度と弱い制度にははっきりと差があるので、思考停止で強い制度ツリーを埋めつつ、臨機応変に他のツリーへ寄り道をするが吉。

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序盤・中盤・終盤の社会制度比較

 

序盤(伝統・解放・名誉・敬虔)

とにかく伝統が強い。

名誉・敬虔は状況次第で寄り道するが、開放を取ることはない。

 

伝統

オープンボーナス→寡頭政→法治主義君主制

の流れに乗って、文化で社会制度をとり、社会制度から文化を出して、その文化でまた社会制度を取っていく。最終的には君主制の強力な金銭・幸福バフにありつくことができ、文化圏と都市砲撃のおかげで防衛力もつく万能ぶり。

 

解放

幸福・文化・防衛のほぼ全面で伝統に劣る。

直接民主制だけは強いので、オープンボーナス→共和制→直接民主制進んでから他所に移ったりすれば強いんだろうか。多分弱いと思う。

 

名誉

負け試合をひっくり返すための社会制度。

被宣戦が確実な場合限定だが、戦士の掟による大将軍獲得(城塞にする)が滅茶苦茶強い。

私はまず伝統を埋めて君主制を目指し、シャカを見つけたら適宜名誉を埋めて備える。規律・戦士階級と強力な制度がツリー上部に集中しているので、慌てて寄り道しても結構間に合う。

 

敬虔

宗教を取れれば強いがギャンブルすぎる。フレイバー要素と言われても仕方ない。

一応、(10分の1税と神権政治、改革の信仰の証で)中長期的なゲインが上がるので、小国に押し込められた場合はありがたみがしっかり感じられる。

私が敬虔(というか宗教創始)を選択肢に入れるのは、下記の条件を満たしつつ5-10文化程度得られる環境が30-60ターン以内に作れそうな時である。

  • 信仰が出る自然遺産がある。
  • たまたま信仰力がたまり、環状列石や砂漠の民間伝承が取れた。
  • たまたま宗教系都市国家と同盟できた。
  • 宗教創始にアドバンテージを持つ文明でプレイしている。 

取るときは、とにかく天命を後回しにして埋め切る。

 滅茶苦茶文化が出ている場合は、伝統コンプ後に埋めてもそんなに悪くない。

 

中盤(文化後援・美学・商業・探検)

探検は群島用なので大陸マップでは空気。

他の三つはどれも悪くないが、実際には文化後援を進めることが多い。

 

文化後援

高難易度ではプレイヤーが小国にとどまりやすく、スコラ学(都市国家の研究力を少し分けてもらえる)が科学力の半分を支えることすらある。弱い制度も混じっているが、スコラ学・文化外交・コンプボーナスのために我慢して進めるべき。

外交AI相手でも、文化後援バフをかけながら銭投げすれば都市国家を奪える。Civ5の都市国家は内政・防衛の要であり、とにかく同盟しとけば強いので、文化後援も強い。

文化後援を避けるシチュエーションは、ギリシャインドネシアが両方いる場合や、都市国家と大量に同盟した文明相手に長期戦争している場合など、極端なケースに限られる。

 

美学

書いてあることは悪くない。

しかし実際に採用してみると、文化で文化を買って結局何がしたかったの???みたいになる。伝統は君主制だけでお釣りがくるんだけどね。

特に幸福バフがない点は他二つに明確に劣る。文化勝利を目指す場合以外は、無理に取る必要がないだろう。

 

商業

お金と大商人を使えば結局都市国家が買えるので、文化後援と同様に強い。

科学バフが弱い分購入にボーナスが付き、幸福バフは自前の資源(及び自前の資源と交換した他国の資源)にかかる。都市の発展度に差があり、領土内に多くの資源を抱えるほど恩恵が大きい、やや大国向けの制度と言える。

一度ラッシュに成功しているなら、文化後援より強いかもしれない。

弱点はツリー開放が文化後援より遅いことで、伝統コンプ直後には商業が進められず、ツリー下段の強力な制度に辿りつくころには合理主義や思想を取りたくなることだろう。強いわりに使わない、という印象。

 

終盤(合理主義・自由・秩序・独裁)

どの制度も強力だが、内政ボーナスの大きさで自由が頭一つ抜けている。

秩序・独裁でも合理主義を進めることで一応内政は進む。

 

合理主義

政教分離が非常に強力で、多くの場合二~三割程度科学力が伸びる。

どの制度もそれなりに強いので適当に取得していけば良いが、「科学革命を取得する直前で研究協定が終了、思想違いなので再締結不能」「コンプリートボーナス取得が遅れたせいで、グローバル化が世界のリーダー選挙に間に合わない」といったミスには注意。

 

自由

アバンギャルド市民社会普通選挙に加えて自由の女神まであるので、専門家のゲインがとんでもないことになる。外交勝利向けの民主主義の兵器廠・条約機構も魅力的で、最も強い思想だと考えてよい。

AIが選びづらいので世界の敵になりやすいが、普通選挙の幸福産出が図抜けているので思想押しは怖くない。戦争のリスクがない限りはとりあえず自由を取っておけば間違いない。

 

秩序

労働者の能力・五か年計画・宇宙飛行の先駆者が強力。

一方でレベル1の制度は軽微な幸福バフばかりで使いづらい。

宇宙勝利に最も向いた社会制度だが、秩序を取った場合でも外交勝利の方が早くて楽。このゲームの悪いところだ(?)。

戦争を回避するため、自由ではなくこちらを取得する場合もあるが、「労働者の能力だけ取っておいて合理主義を進める」「合理のコンプボーナスを残しておきたいから秩序を埋めていく」といった程度の運用にとどまることが多い。

なお、自由よりも外交勝利が遅くなるので、最終的には秩序ツリーも埋まる(なんだか悲しい)。

 

独裁

戦争用の制度。

そもそも戦争プレイ自体がメンドイうえに、独裁の取得順序やスパイ運用がかなり慣れを要する(上級者でもミスる)ので、個人的にはあまりとりたくない。

産業スパイは運用次第で最強クラスの社会制度に化ける。独裁はAIも結構取ってくれるので、研究協定を併用しつつ合理主義と併用すれば女神のいない自由程度のボーナスを得られるはず。ただし、よそ様を怒らせず、防諜スパイを避け、なおかつ科学力の大きな都市にスパイを配置するのはそれなりにテクい作業である。

 

思ったより長くなってしまったので、別の記事で強い社会制度10選と具体的な取り方を説明する。