やわらかローカル工学徒日誌

主にCiv5とDota2、たまに工学の記事を書きます。ストラテジー:Civ5創造主、Dota2 Archon。工学:修士。

終盤のないCiv5

この度3年ほどプレイしてきたCiv5を引退することにしたので、踏ん切りをつけるために記事を書くことにした。Civ4に比べてつまらないなどと言われているが、BNWのみをプレイした自分としては、4の面倒な部分(都市を毎ターン管理とか)が解消されていて、むしろ良作だと思う。ただし、難易度は低い。

創造主でここ10戦中9勝しているので、十分やりこんだと思う。

ガチガチのスパイクプレイ(勝率を挙げるプレイング)なので、類似の記事はいくらでもあるけれど、それはそれ。

終盤はあってなきがごとし

このゲームは、ざっくりと序盤・中盤・終盤に分かれる。

  • 開拓者を出して土地を奪い合う序盤。
  • 土地が埋まり切り、拡張傾向のAIが侵略戦争を始める中盤。
  • 思想・勝利条件で対立する相手と殴り合いになる終盤。

 

それぞれの時期に対応した負け筋がある。

  • 序盤:開拓競争に負け、2都市以下 or 屑都市×3に抑え込まれる。
  • 中盤:戦争をコントロールできず、技術や物量に勝るAIに食われる。
  • 終盤:他のAIに先に勝利される。(あるいはその過程で食われる)

 

しかし、実際は3都市以上で終盤入りすればほぼ負けない。なぜか?

AIは詰めが下手?

囲碁や将棋のAIは詰めがメタクソに強い(当たり前)らしいが、CivのAIはそうでもない。学習するAIではないので、人間が書き込んだ評価関数が弱ければそうなる。

具体的には以下のような点が残念だ。

外交勝利を積極的に狙わない

Civ5には四つの勝利条件があるが、外交勝利が圧倒的に早くて安定している。

科学・制覇勝利は300ターンで決まれば相当早いくらいだ。だが外交勝利は下手すると270ターンで決まる。文化勝利もうまくやれば同程度に早いが、確実に複数のAIがこれを狙うので、海を挟んで潰しあうことになると厳しい。

外交勝利都市国家においくら注ぎ込めるかを競うゲームなのだが、AIはなぜかあまり札束を投げない。特に名誉コンプの戦争屋は不思議で、$50000とか持ってても大してばらまかない。おかげで、真面目に外交勝利を狙えば、ライバルにコカされる可能性は低い。

以上の理由から、外交勝利を狙うプレイヤーはAIとの競争で極めて有利だ。

大科学者・オックスをとっておかない

このゲームは、終盤のテクノロジーほど取得のコストが高い。

産業時代までは全ての技術を取得するので、安い技術を先に取るのが基本だ。終盤(特にプラスチック以降)は勝利条件に合わせて必要な技術だけを取りに行けばよくなり、結果的に必要な科学力が一気に上がっていく。グローバル化のような最終版技術を自力取得しようとすると、10ターン以上かかってしまうだろう。

そのため、必要科学力に関係なく技術を取得できるオックスフォードと合理主義コンプは目茶苦茶重要で、外交勝利の場合には遠距離通信→グローバル化をこの二つで取得する。オックスは立てようと思えばルネサンスに建てられるのだが、取っておいた方が明らかにお得である。

大科学者については「確かに終盤に消費したほうが大きな科学力が入るけど、序盤の方が科学力1ポイントの価値は大きいし、早期消費で工業化やプラスチックを取った方がいいのでは?」と思うかもしれない。しかしCiv5はスパイ・交易・後発取得ボーナスと技術後進国をサポートする機構が多く存在し、実は技術でやや遅れているくらいの方がこれらを活かせる。従って、プラスチック以降、科学力がマックスになった段階で科学者を消費するのが正解である。

プラスチックまで我慢して、一気に科学者消費×2~3+オックス+合理コンプを食らわせれば、技術でAIに競り負けることはない。

まとめ:実質的な勝利条件

Civ4の最大の負け筋は、「他大陸で強大化した文明が、技術でぶっちぎってそのまま宇宙へ飛んでいく」であった。一方でCiv5の場合、産業化時代突入時に10個近く技術差があっても十分勝てるのし(16個差から勝ったこともある)、プレイヤーの勝利が早すぎてAIの海越しパンチが間に合わない。

だから、産業化まで生き残ることがとにかく重要だ。

実際にはAIのヤケクソ参戦なんかもあるので、もう少しちゃんとまとめると以下のようになる。

実質的な勝利条件

  • 三都市以上を抱えて産業時代・思想入り
  • 13-15以上の都市国家が生き残っていること
  • 同大陸に、自国を侵略する動機・軍事力を持つ国が存在しない

とにかくこれを目指して序盤・中盤を攻略するのだ。

気が向いたら続きを書きます。